エアコンの冷房と除湿はどう違う?
- 2020.02.18
- エアコンの役立ち情報
暑い日はエアコンを使いますが、「冷房と除湿のどっちを使えばいいの?」こんな疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。
実際、暑い日はなんとなく「冷房」を使いがちです。
しかし、誤った使い方をすると、冷房を使ったのに涼しくならない場合があるのです。
では、冷房と除湿をどのように使い分ければいいのでしょうか?
この記事では、エアコンを上手に使えるようになるように、冷房と除湿の機能について詳しく解説してきます。
冷房と除湿の違いって?
エアコンには冷房と除湿があり、どちらも暑い部屋を涼しくしてくれます。
では、どのような違いがあるのか説明していきます。
ひと言でいうと、冷房は温度を最優先に下げることを目的にした機能で、除湿は湿度を最優先に下げることを目的にした機能です。
どちらも「暑い」という不快感を取り除いてくれる点では同じですが、温度を下げるか湿度を下げるかで大きな違いがあるのです。
使い分けとしては、30度を越えるような暑い日は冷房を使って室温を下げるのがよいでしょう。
一方、梅雨時のようなジメジメと湿度を感じるような日は除湿を使うのが賢いエアコンの使い方といえます。
では、具体的に冷房と除湿はどのような機能の違いがあるのか、次の章で解説していきます。
冷房とは
冷房機能の特徴は、部屋の温度を下げることを最大の目標にしているので、どれだけ温度を下げるのかが目的といえます。
部屋の暑い空気を吸い込んで、エアコンで冷やした空気を吐き出すことで部屋の温度を下げていくのです。
エアコンにはコンプレッサーがあり空気を圧縮することで冷媒を冷やしています。
次に、冷やした冷媒を熱交換器というアルミの層に流してアルミを冷やしていきます。
この冷えたアルミに部屋の空気を送り込むことで、空気を冷たくして部屋の温度を下げていくのです。
冷媒はエアコンと室外機をつなぐ配管の中を循環しているので、エアコンと室外機を行き来することで部屋の熱を外へ放出しているのです。
こうして部屋の温度を下げることで、エアコンは部屋を快適にしています。
除湿とは
除湿機能の特徴は、部屋の除湿を下げることが目的で、決して温度を下げることを目的にしていないところです。
わかりやすくいうと、ジメジメした空気をサラサラな空気に変えることで、蒸し暑い環境を涼しくするのです。
では、湿度を取り除くためにエアコンは何をしているのかというと、冷房と同じく熱交換器を冷たくして空気を冷やしているのです。
実は、空気は温度によって蓄えられる水分量が異なります。
温度が高いときは多くの水分を抱え込めますが、温度が下がるとその量も少なくなります。
例えば、コップに冷たい水を入れると、コップの周りに水滴がつくようになります。
この水滴は、コップ周辺の空気が冷やされて手放した水分なのです。
除湿機能はこの原理をうまく利用しているのです。
除湿は冷房と同様に熱交換器を使うと説明しましたが、熱交換器を使ってエアコン内で部屋の空気を冷やすことで、空気が保持できる水分量を減らします。
温度を下げることで水分を奪った空気を、また部屋に戻します。
除湿することによってできた水分はアルミの層に付着して集められ、ホースを使って外へ出しています。
除湿はこの作業を繰り返すことで部屋の湿度を下げていくのです。
ちなみに、除湿は基本的に温度を下げないようにしているので、風量を抑えたり温度を温めなおしてから部屋に戻したりしています。
そのため、冷房のように冷たい空気で部屋を冷やしてしまうのを防いでいるのです。
冷房と除湿どちらが経済的?
実はどちらも同じ
冷房と除湿について調べるとき、気になるのは電気代でしょう。
どちらが電気代を抑えられるのかというと、実はどちらが安くなるとは簡単にはいえないのです。
そもそも冷房と除湿は空調を快適にする目的は同じでも、その方法に違いがあります。
一方は温度を下げ、他方は湿度を下げます。
そのため、使用する環境によって電気代は大きく違ってくるのです。
つまり、どちらが経済的とはいえないのです。
使い方を工夫すると経済的にできる
では、どのように使い分ければよいのか解説していきます。
まず、夏場に人間が快適に感じる温度は25~28度で、湿度は55~65%です。
そのため、30度を越えるような室温のときは冷房を使うことで温度を下げることで、効率的に快適な空間を作り出すことができます。
一方、湿度が70%を越えるような日は、除湿によって湿度を下げることで快適にできます。
まずは、今度は25~28度、湿度は55~65%を目標にエアコンで調整するようにしてみてください。
そうすることで、経済的に心地のよい環境を作り出すことができます。
ちなみに、湿度が70%を越えるような環境は暑く感じるだけでなく、カビやダニにとって適した環境ですので生育を早めてしまいます。
湿度が70%を越えるような場合は、衛生的に考えても除湿をして部屋のコンディションを整えることをおすすめします。
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